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ずるやすみ

ずるやすみ

【投稿日】 :2011/09/11
【カテゴリ】:スカトロ(大) 下痢 我慢
【あらすじ】:学校に行きたくない女の子の話
『電車が発車します。駆け込み乗車はご遠慮ください――』
扉が閉まり、定刻通りに電車が走り出す。
さっきまで居たホームが後方に流れて視界から消えるのを、
香織は憂鬱な気分で見送った。

(学校、行きたくない)

進学し、電車に乗って登校するようになったこの四か月間で
何度となく思ったことだった。
一貫した理由があるわけではなかったが、これから来る一日を思い浮かべれば、
いつでも嫌なことの二つや三つは簡単に見つかった。

(スピーチ、やだな)

特に今朝は、朝の会でスピーチする当番が回ってきていた。
内容はしっかり考えてきたし暗記もしたのだが、
以前途中で頭が真っ白になって何も言えなくなったことがあって以来、
どうしても不安になってしまう。

(……はぁ)

これも何度目かわからないため息をついて、ドア横の壁に寄りかかる。
一応冷房が入っているとはいえ、朝の上り電車の人口密度に対して
あまり力を発揮していなかった。
車内には湿気の多い空気が淀んでいて、服と肌の間に溜まった汗が
いつまでも乾かない。
その不快感も、さらに香織の気持ちを落ち込ませた。

『北下里、北下里です。福津線お乗換えの方は三番ホームでお待ちください――』
ぼうっとしているうちに、電車はいつの間にか三つ目の駅に停車していた。
あと駅を五つ過ぎれば、学校に着いてしまう。

(このまま、いつまでも発車しなければいいのに)

そんな事を思いながら、何気なく窓の外を見た。
反対のホームにも電車が停まっていた。
下り電車のせいか、ラッシュの時間帯だというのに空席が目立つ。
暇つぶしに向こうの車内を見まわしていると、こちら側を向いて座っている、
同い年くらいの女の子と目が合った。
あちらは香織にさほど興味は抱かなかったようですぐ手にした雑誌に視線を戻したが、
香織は彼女から目が離せなかった。

(あの子、学校どうしたんだろ)

茶髪とキャミソールとマイクロミニのデニムスカートを許してくれる先生が
世の中にいるとは、香織の常識の中ではどうしても思えなかった。
(今日は、お休みなのかな)
これから彼女が向かう方向にはちょっとした繁華街がある。
香織も休みの日には何度か友達と出かけたことがあった。

(いいな。私も、行きたい)

妄想の翼の上で、香織は下り電車の席にゆったりと腰掛けていた。
学校に行かなくてもいい。スピーチなんてしなくてもいい。
このまま目的地まで少し眠って、着いたらまず、服を見て回ろうかな。
お昼はどこで食べよう。いつものオムレツ屋さん、今日は平日だからすいてるかも。
そうそう、駅前にアイスクリームのワゴン車が来るらしいから、
そっちにも寄ってみよう。この暑さだから、きっととっても――

『発車します。ご注意ください――』
扉が閉じ、再び電車は走り出した。
窓の外には流れる景色と、うっすらと映る自分の輪郭があった。
見慣れたやぼったい黒髪と年齢より幼く見える顔立ちから、
香織は暗い気持ちで目をそらした。
結局はじめから、この電車から降りる勇気はなかった。



その次の駅から電車が出発しようとした頃、
香織のお腹の奥が、ごろごろ、とかすかに鳴った。
それとともに、小さな気泡が下へと降りてきて、お尻の穴を内側から突っついた。

(トイレ、済ませてくればよかったかな)

家を出る直前、弱い便意を確かに感じていた。
トイレに行っていれば、もしかして出たかもしれない。
けれどそうすると遅刻しそうな気がして、そのまま出発してしまったのだった。
もし学校で、しかも授業中なんかに大きいほうを催してしまったら。
今更、香織は過去の選択を後悔した。

しかし、それは杞憂だった。
なぜなら、香織のお腹の調子は、学校に着くのを待たずして
急速に崩れ始めたからである。

ぐるる……

(う……お腹いた、い)

突然、お腹に手を突っ込まれて、腸をまとめて絞られているような感じが襲ってきて、
香織は顔をゆがめた。
この種類の痛みは、決して長くない半生でも何度か経験している。
冷たいジュースを飲みすぎた時。お腹を出して寝て起きた朝。
それに、調子の悪い時にプールに入った後。
だから、この症状が腹痛だけで終わらないことも十分理解していた。

(なんで、こんな急にっ)

周りに気づかれないように小さくお腹をさすりながら原因を考えてみても、
思い当たる節はない。
もっとも理由がわかったところで現在の腹痛が消えるわけではないし、
今まさに香織の中を駆け下っているであろう濁流を止める手段が
見つかるわけでもない。

「っふう、ふうっ……」

ゆっくり息を吐くと、少しだけ痛みがやわらぐ気がした。
便意はまだ来ない。もしかして今回は、お腹痛いだけで済むかもしれない。
その腹痛だって、しばらく我慢すれば消えてしまうかもしれない。
どうかそうであってほしい。駅のトイレは基本的に汚いし、
朝は混んでいる可能性が高い。かといって学校でするのはもっと嫌だ。

ぐぐぐう……

(……来ちゃった)

そんな願いも空しく、香織の体調不良はただの腹痛から、
明らかな下痢へと変わり始めていた。
トイレに行きたい。
水分をたっぷり含んだ泥が、お尻付近に次々と積もりだしたのを感じる。

香織はドアの上の路線図を見た。学校まではあと四駅。
どう考えてもそこまで我慢できるはずがない。
となると、途中で降りなければならない。
窓の外の景色を見ても、どのくらいで次の駅に着くのかよくわからなかった。

(はやく、はやく……ううっ)

ぐる、ぐううう……

大きくお腹が唸る。香織は汗でぬるつく手すりを強く握って痛みに耐えた。
隣に立っているサラリーマンが、こちらを横目でちらっと見た気がする。
音が聞こえてしまったのかもしれない。
腸内で暴れている下痢便まで見通されて気がして、頬が熱くなった。

『まもなく、登司、登司です。お出口は左側です――』
名前だけしか知らない、今まで降りたこともない駅。
それでも、決断するしかなかった。
ドアが開くのをじれったい思いで待ち、人のまばらなホームへ降り立った。
後ろからは、誰も降りてこなかった。

(トイレ、どこ……)

おなじみの赤と青のカップルの看板は、下向きの矢印を添えられて
下り階段の手前に掲げられていた。
幸い、まだ歩けるだけの余裕はある。少し前かがみになりながらも、
香織は早足で階段を降り、地下通路を抜けて反対側のホームに出た。
お目当ての場所を探すのに、もう看板は必要なかった。
肉眼で見える位置に、おそらく女子トイレらしきピンク色の入口がある。
そこがゴールだ。腹痛からも便意からも逃れ、退屈で嫌なことばっかりの、
でも今は恋しい日常が帰ってくる。

わずかな希望で軽くなった次の一歩を踏み出して、
そして香織は動けなくなってしまった。
出口付近に集まりつつあった熱い気配が、
急速にはっきりした形を作ろうとしていた。
そして、大きく成長しすぎたそれは自分の質量と狂った腸に流される力に耐えきれず、
小さく震える出口に殺到した。
あまりに突然すぎて、お尻の穴を締めるのが、一瞬遅れた。

ブピッ!

外に出てしまったのがあぶく一つで済んだのはむしろ幸運なほうだった。
続いて流れ落ちようとする熱湯の滝を、
震えながらこらえてなんとか体の内側に留めておくことができた。
しばらくそのまま我慢していると、便意は不満げな唸りを残して引き揚げていった。

危機が去って代わりにやってきたのは、
自分が公衆の面前でおならをしてしまった、という事実だった。
体がかっと熱くなる。脂汗に混じって、羞恥の汗が噴き出た。
びくびくしながら周囲を見渡す。
前方二十メートルくらい先に三人。後ろの階段下に一人。
どちらも、香織の粗相に気づいた様子はない。
ほっと胸をなでおろした時、自分の出したものの臭気がただよってきて、
香織は少しむせた。

(……臭い)

まだ油断はならなかった。この腐敗臭と自分との関係を断ち切るために、
少しでも遠くに離れなければならない。
香織は赤い顔のまま急ぎ足で、再び目的地に向かって歩き出した。

清掃中だったらどうしよう、という嫌な予感が頭をよぎったが、
その杞憂も女子トイレの入口が見えるころには消えた。
中に入る。これまた運のいいことに、先客は誰もいないようだった。

(今のうちなら、しちゃえる)

念のため一番奥の和式の個室に入って、扉を閉める。
掃除が終わった直後なのか、駅のトイレにしては比較的綺麗だった。
鞄を壁にかけて、下着を降ろしてスカートをたくし上げ、便器をまたぐ。

(……音、出ちゃいそう)

ペーパーを何重にも重ね、水洗レバーをつかんでいつでも流せるようにしておいて、
香織は小さく息み始めた。

「んっ……」
ジャアアアアアーーー……
ブッ!プビジィッ!

一度目では、出てきたのは水っぽいおならの残りだけだった。
さっきまで荒れ狂っていた下痢便は、
我慢しているうちに奥まで引っ込んでしまったらしい。
足を踏みかえ、もう一度お腹に力を入れる。

「ふうっ……んくっ」
今度は気体ではなく、形のあるものが降りてきた感じがする。
なるべく音を出さないように、慎重に下へと押し出していく。

プスッ、プリプリ……

お尻の穴がゆっくりと開き、親指くらいの細さの柔らかい便が、ちょこんと顔を出した。
そのままするすると長さを伸ばし、これまた親指くらいの長さで便器に落ちた。
同じくらいのものがもう一本、後を追って着水する。

ぐうっ……

一息つく間もなく、お腹がごぼりと大きくうねる。
もう我慢しなくていいのだと知った腸が、消化を放棄して
内容物を下へ下へと押し出し始めたのだ。
その終点である直腸が大量の未消化物で大きく膨らむのを感じて、
香織は慌ててもう一度水洗レバーを倒した。

(ううっ!)

ジャアアアアアーーー……
ブボッ!ブリブバッ!ブッ!ブリリリッ!

どろどろの軟便が、ときおりおならの塊を交えながら香織の肛門から奔った。
便器に着水すると同時に水流によって千切れ、飲み込まれて消えていく。
体の中身が出ていく悪寒に震えながら、香織は水音で隠し切れていない、
自分のお尻が放つ爆音が気になっていた。
もし誰かがトイレに入ってきたら、この汚い音を聞かれてしまう。
その前に、全部出し切ってしまわなければならない。
焦りに追われて、香織は強く息んだ。

(んんうっ……!)

プポォッ!

大量の軟便を吐き出し続けてちょうど流した水音が弱くなり始めた頃を
見計らうかのように、下品で汚らしい音とともに茶色い飛沫が飛び散った。
さっと全身の血の気が引く。耳に全神経を集中して、扉の向こうを探る。
耳をすましても人の気配はなく、ようやく他のことに気を回す余裕ができた。

(おさまった、のかな)

さっきまで強く感じていた欲求はいつの間にか小さくしぼんでいた。
水を流しながら致したので、便器は何事もなかったかのように
透明な水をたたえている。
そこへ、香織はおしりの汚れをぬぐったトイレットペーパーを捨てた。
何重かに折りたたんだ紙越しに恐る恐る肛門に触れると、
柔らかくて生暖かい、明らかな大便の触感が返ってきて気持ち悪かった。
しかも拭いても拭いても、黄土色の汚れがついてくる。
便器の底が埋まるくらい紙を使ってようやく、拭いても白い紙のままになった。

(ふぅ……)

お腹をさすってみる。まだ少しごろごろする気がするが、
これくらいなら学校でも我慢できる。
何気なく腕時計を見ると、トイレに篭ってから10分近くが経っていた。
しかし元々余裕をもって家を出てきたので、次に来る電車に乗れば
ぎりぎり始業前に登校できるだろう。

(よかった、間に合いそう)
学校には行きたくなかったが、遅刻はしたくなかった。
香織にとって学校とは、どんなに嫌でも
毎日時間通りにきちんと行かないといけないところ、だった。
どうして行かないといけないか、なんて考えたこともなかった。
お母さんもお父さんも先生もみんなそう言うから、行かないといけなかった。
それに、スピーチ当番になっているのだから、絶対に遅刻するわけにはいかない。

(早く、行かなきゃ)

下着を上げ、服装を整えて個室を出る。
手を洗って鞄からハンカチを取り出そうとした時、お腹が小さくぐるる、と
鳴ったけれど、気のせいだと自分に言い聞かせて、香織はホームへと戻った。

地下通路の階段を降りようとしたところで、
目的のホームから電車到着を予告するアナウンスが聞こえてきた。
もう一度時計を見る。おそらく、この電車に乗らなければ朝の会に間に合わないだろう。
少し足を速めようとした時、またお腹がごぽごぽ、と鳴った。
先ほどのより、少し大きい音だった。
無視して先を急ぐと、今度は無視できないほどの腹痛の波が襲ってきて、
香織は思わず立ち止まった。
後ろから歩いてきた学ランの男子学生が、
いぶかしげな目で香織を横目で見て追い抜いて行った。

(さっき、したばっかりなのに……!)

嵐の前の黒雲のように、ものすごい勢いで再び便意がわきあがってきた。
電車を降りた時よりもさらに酷い。
今すぐトイレに戻って、すべてを吐き出してしまいたい。
けれど、そんな寄り道をすれば電車に乗り遅れてしまうだろう。
遅刻して、スピーチ当番をすっぽかすことになる。

(どうしよう……どうしよう……っ!)

焦りがストレスとなって腸をさらに強く締め付け、
残った汚濁を絞り出そうとする。
結果、便意も腹痛も刻々とその強さを増していった。

(学校まで、我慢、でき、る?)

ぐうるるるぅ、ごぽごぽごぽっ!
香織の問いを全力で否定するように、お腹の中身が沸き立つ。
寒気がするほどの排泄欲求が襲ってきて、膝がひとりでにがくがくと震えだした。

(やっぱりだめぇっ……!)

なりふり構わず、元来たほうへ香織は走り出した。
途中で年配の男とぶつかりそうになりながらすれ違って、
後ろから舌打ちの音が聞こえたが構っていられなかった。

女子トイレに再び入り、いちばん手前の個室に飛び込む。
しかし、それはゴールではなかった。
扉を閉め鍵をかけ鞄を置きスカートを上げ下着を降ろすまで
耐えなければ意味がない。
気がゆるんだせいか、その作業を行う間、
ぷすぷすと湿ったおならがスカートの奥から何度も放たれた。

(まだ、まって……もう、すこし、だからっ……!)

最後の工程、震える手で痙攣する肛門をあらわにした瞬間、
灼けるように熱い下痢便が押し寄せてきて、
香織は膝から崩れ落ちるように和式便器にしゃがみこんだ。

「ふうううっ!!」
ビチビチビチッ!!ブビジッ!!ブビイイーーッ!!
ブブブッ!ブビッ!ビビビジジッ!

さらに緩くなった水のような便が、大量の気体と混じって下方に撒き散らされた。
散弾のようなそれは便器の中だけでは収まらず、便器の縁や床のタイル、
さらには母親である香織の靴下にまで自分の色の痕跡を残した。
今日穿いてきたものが白ではなく紺色のハイソックスだったおかげで、
少なくとも見た目の上ではだいぶ救われていた。

「はぁ、はぁ、はぁ……」
勢いが集約されていた分、噴射の時間もすぐに終わった。
水を流すのもお尻を拭くのも忘れ、香織は荒い息をついて
激しい便意を解放した快感と脱力感に身を任せていた。
外から、乗るはずだった電車がホームを離れる音が聞こえてきた。

その後もしばらくお腹が渋り、弱い便意に襲われ続け、
香織のお尻は断続的に下痢便のかけらを吐き出し続けた。
結局ふらつきながらもトイレから出ることができたのは、
およそ三十分もたった後のことだった。

「…………どうしよう」
トイレの横のベンチに腰掛けたまま、香織はただ途方にくれていた。
もう朝の会はとっくに終わっているから、そんなつもりはなかったとしても、
スピーチを盛大にさぼった形になる。
それに、すでに一時間目が始まっているのだ。
授業中の静かな教室に入っていってクラス中の注目を浴びる自分を想像しただけで、
恥ずかしさでまたお腹が痛くなりそうだった。

「…………どうしよう」
学校に行く勇気が出せないまま、刻々と時間が過ぎていく。
いつの間に来たのか、目の前のホームに電車が止まっていて
まばらな乗降客を待っていた。
各駅停車の、終点止まり。学校への電車ではなく、家に帰るときや、
休みの日に例の繁華街に行くための電車。

ただでさえ空いていた下り列車は、
通勤通学の時間帯を過ぎて数える程度のお客しか乗っていなかった。
はしゃぐ幼稚園くらいの男の子と母親。
隅の席に座ってうとうとしているおばあさん。
おしゃべりに夢中のおばさん二人。みんな、とても幸せそうに見えた。

『まもなく発車します。駆け込み乗車はご遠慮ください――』

香織はベンチを立ち、雲を踏むようなふわふわした足取りで
電車に乗り込んで隅の席に腰掛けた。
すぐに、扉の閉まる音が聞こえた。

(アイスクリームは、今日はちょっとやめとこう、かな)
お腹を軽くさすって、手すりに上半身を預けて目を閉じる。
電車が走り出してしばらくすると、香織もまた幸せな乗客の一人になって、
安らかな顔ですうすうと小さな寝息を立て始めた。


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あとがき

えるしっているか おとなのななわりくらいは
げつようのあさにかいしゃいきたくねーなーちくしょーとおもっている たぶん

もうちょっと更新頻度をがんばりたいと思います。
2011年09月12日 | Comments(0) | スカトロノベル
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